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『農業カレッジ』『八百森のエリー』追加
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最近人気の農業漫画。
料理の材料は農産・畜産・水産物なので農業と食は近いテーマです。
ぱっと浮かんだのが『銀の匙』と『もやしもん』。
映画化やアニメ化するほどにヒットしているし、後追い作品がぞろぞろあるかしら?…と思って調べてみましたが、思った以上に少なかったです。
描くのに知識が必要だし、野菜や動物を描くのは手間だし難しいし、結構難易度が高いのかな?
農業を描いた漫画
GREEN〜農家のヨメになりたい〜(二ノ宮知子)
秩父地方の農村を舞台に、田舎生活に憧れを持つ都会っ子の主人公・和子と、医師免許を持ちながら農家を継いだ誠とのラブコメディー。
1998年~2001年まで講談社「Kiss Carnival」で連載(完結)。単行本全4巻。
JA~女子によるアグリカルチャー~(鳴見 なる,唐花見 コウ)
父親の再婚をきっかけに、東京から信州の農村に引越してきた女の子が主人公。
4人姉妹が農業にいそしむ萌え農業漫画ですが、農業や田舎暮らしの描写は高評価を得ています。料理や食の描写は少ないようです。角川書店「月刊ヤングエース」にて連載(終了)。
単行本は全8巻。
●Yahoo!ブックストア eBookJapan や ソク読み で試読できます。
学園もの/農業高校・農業大学
銀の匙 Silver Spoon(荒川弘)
北海道にある大蝦夷農業高校を舞台にした農業高校漫画。
食がメインテーマではありませんが、ベーコンやソーセージを作ったり、石釜でピザを焼いたりしています。美味しそう。
畜産や酪農といった産業について学べる漫画でもあり、食べることは「他の生き物の命を頂いていること」だと再認識できる漫画。
小学館「週刊少年サンデー」にて連載中ですが、ご家族が体調を崩したので、そちらの療養を優先される為、休載も多いです(2018年6月~ 休載中)。2018年11月時点で14巻まで。
●出版社の紹介ページで1話が試し読みできます
のうりん(原作:白鳥士郎,漫画:亜桜 まる)
農業高校を舞台にしたライトノベルの漫画化。県立田茂農林高校――通称『のうりん』を舞台に、農業に青春をかけた少年少女が巻き起こす暴走ラブコメ。
基本、萌え系。エッチでおバカなストーリー展開ですが、意外と農業高校らしい描写もされているようです(『銀の匙』と比較してはいけませんが…)。
スクエアエニックス「ヤングガンガン」にて連載中。2014年4月時点で5巻まで発売。
●Yahoo!ブックストアで1話が試読できます
●(閲覧は会員限定)ニコニコ静画で3話程度読めます
もやしもん(石川雅之)
菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男坊、沢木惣右衛門直保を中心に、東京の農大を舞台に描かれる学園漫画。
酒やワインなど発酵食品を取り扱うことが多いが、途中でフランスに行ったりアメリカに行ったりして現地の食事情について描いたり、日本酒の蔵元の暗部について描いたり、扱うテーマは幅広い。アニメ化・ドラマ化もされています。
どうでもいい話ですが、私の友達(農学部の博士課程修了)の話では農学部内で回し読みしていたそうです。
講談社「イブニング」にて連載(完結)。単行本は全13巻。
●出版社の紹介ページで1話が試読できます
酒ラボ(宇仁田ゆみ)
下戸でヘタレな男子・アワモリくんが通うのは、農業大の発酵醸造学研究室・通称「酒ラボ」。日本酒の研究をする農業大研究室を舞台にした学園漫画。
酒造・醸造系のネタはやや薄めのようです。
単行本は全1巻。
●「ソク読み!」で試読できます
新装版も全1巻(描き下ろし特別編&コラムを収録)。
玄米せんせいの弁当箱(漫画:魚戸おさむ,脚本:北原雅紀)
東京都内にある国木田大学農学部にやってきた講師・結城玄米が、食べる喜びを学生たちに伝えるべく風変わりな授業を始めるーという物語。
農業大学を舞台に、日本の食文化や食生活について描いています。
農業漫画というより食育漫画の側面が強いですが、食漫画としては美味しそうだし色々考えさせられます。おススメ。
小学館「ビッグコミックオリジナル」にて連載(完結)。単行本は全10巻。
●出版社の作品紹介ページで1話が試読できます
のうぎょうカレッジ(風町ふく)
目標もないまま秀崎農業大学に入学した主人公・鈴木が、野菜を愛する「グリーンサークル」へ入部。色々な仲間と一緒に送る大学生活を描く。
大切な想いを収穫物に託す「学び」「試し」「遊び」「味わえ」の農業コミック!
2018年10月に1巻刊行。1巻まで。
●KADOKAWABOOKWOLKERで試し読みできます
コミックエッセイ
百姓貴族(荒川弘)
マンガ家になる前は北海道で七年間、農業に従事していた荒川弘。牛を飼い、野菜を作り、クマに怯え、エゾシマリスに翻弄される―知られざる農家の実態を描いた、日本初農家エッセイ。
北海道での酪農や農業について描かれています。農家同士の物々交換など、食材の話が面白かったです。
新書館「月刊ウィングス」にて連載中ですが、『銀のさじ』同様、作者の都合で休載中。2018年11月時点で単行本は5巻まで。
へげたれ農家の日記(へげたれ妻)
※現在は公開終了しています
あまりに作品数が少ないので、第25回MFコミックエッセイプチ大賞の入賞作品を…。
元・東京在住のOLで和歌山のみかん農家に嫁いだへげたれ妻さんによるコミックエッセイ。
『トルコで私もかんがえた』(高橋由佳里)を彷彿とする作風ですね。投稿作品だけど上手いです。
内容は田舎暮らし+みかん農家の実態。食描写は少なめです。とれたてのみかんは美味しそう。
【番外】野菜を売る人の話
八百森のエリー(仔鹿リナ)
主人公は、青果流通のど真ん中【仲卸】を仕事にしている。仲卸の「八百森青果」の新入社員、エリー(卯月瑛利)と、のりたま(大虎倫珠)が畑からスーパーの青果コーナー等を経て食卓に野菜を届けていく姿を描く。
講談社「モーニング」で連載中。2018年11月時点で4巻まで。
●「モアイ」で試し読みできます。
うちのダンナは野菜バカ。(仔鹿リナ)
青果市場で仲卸として働くダンナの日常を描いたコミックエッセイ。
普段知ることのできない青果市場の仕事内容のほか、野菜や果物の豆知識など、お役立ち情報も満載。
全1巻。
まとめ
以上、単行本9作品+WEB漫画1本+番外2作でした。少ないですな。
コミックエッセイですら少ないのは意外だったなあ(エッセイは「田舎暮らし」で探したらいくつか見つかりましたが、農業は荒川さんのみ)。
『クッキングパパ』(うえやまとち)では家庭菜園で野菜を育てる様子(梅田夫婦)や、養豚場の経営者(メガネさん)が登場したりしますね。巻数多いですが、長く続いている分、海外に行ったり子どもや高齢者にスポットを当てたり、幅広いです。こちらも面白いのでお勧めです。
それでは~