8月7日に発売された雑誌CREAで食の本大特集、ということで購入しました。
価格は780円。
●CREA WEBにて、目次を参照できます
表紙は映画版『リトルフォレスト』で主演の橋本愛ちゃん。かわいい。
自分の目的は、特集の中の「最高のフードマンガ100冊」という記事。
『まんがキッチン』でおなじみの福田里香さんが書いています。
目録を作っていて、料理・グルメ漫画をジャンル分けするのに四苦八苦していることもあり、どういう切り口でまとめるのかしら?…という部分も興味津々。
食をテーマにしたマンガだけでなく、食の描写が秀逸な作品(私も好きな『乙嫁語り』『3月のライオン』『海街Diary』など)も含まれていました。
目録を作るにあたって、400作品くらいは調べ上げているのですが、知らない作品もちょいちょいありました。
最高のフードマンガ100冊
フード理論マンガ
『乙嫁語り』『3月のライオン』『海街Diary』など10作品。
多くの人が読んだことがある有名作品の中で、物語に”料理”や”食”を上手く組み込んでいる作品を紹介している印象。
フードエッセイマンガ
エッセイマンガは、最近KADOKAWAが力を入れていることもあり増えています。厳選している感じの5作品。
でも、この中に『おにぎり通信』が入っているのは疑問。
ファミリーエッセイマンガなので二ノ宮家の食卓の風景は描かれますが、子どもたちのドタバタ中心で食描写は少ないと思うけどなあ…。
自分が育児マンガとして読んでいるからかな?
●『おにぎり通信』(二ノ宮知子) 1巻感想 / 2巻感想
外ごはんマンガ
『深夜食堂』など家の外で食べるごはんを描いたマンガ、5作品。
”外ごはん”という事で、食堂・居酒屋・レストランマンガ以外も組み入れている。
『くいもの処明楽』(※ヤマシタトモコのBLマンガ)が入っているのに驚きました。これ、居酒屋が舞台だけど食描写は薄めだったと思う。
家ごはんマンガ
”家ごはん”は納得の5作品。『おんなのいえ』は未読。
フードバトルマンガ
料理対決がテーマのあれやこれ、10作品。『極道めし』もバトルマンガ扱いなのね。
寺沢大介作品が『ミスター味っ子』でも『将太の寿司』でもなく『喰いタン』なのは不思議だな…。
フードギャグマンガ
5作品。自分が作った「料理・グルメ×ギャグ漫画一覧」の作品が1つも入ってなかった。
『おかゆネコ』と『おい!ピータン』は一覧に追加したほうがいいかな…。
『ドラえもん』ってギャグマンガ?などとツッコミを入れつつも、入っていることは嬉しい。
藤子先生の作品だと『まんが道』のラーメンとかコロッケサンド、お煎餅やたい焼きの描写も好き(A先生)。
SWEETS&COFFEEマンガ
5作品。自分も「和菓子・洋菓子・パン作りが描かれた漫画」という一覧を作っていますが、お菓子系はほぼ網羅できているようでよかった。
ひとりめしマンガ
『鬱ごはん』『いこまん』など5作品。
”ひとりめしマンガ”という呼び方はいいなあ。『孤独のグルメ』や『ワカコ酒』も含めて一覧を作りたいなあ。
よっぱらいマンガ
10作品。『ワカコ酒』と『神の雫』と『夏子の酒』と『アル中病棟』が一緒に並んでも問題ない、思い切ったまとめ方。感心した。
久住昌之
久住作品で1ジャンルか!でも納得。5作品。
フードホラーマンガ
『進撃の巨人』など、”人間を食する”食人鬼やゾンビ、吸血鬼が登場する漫画10作品。
よしながふみ
こちらも1ジャンル5作品。『大奥』はうなぎの回が良かったなあ。
よしながさんは、BL作品や二次創作同人誌でも食描写多いんですよね。
ファミリーラブマンガ
『クッキングパパ』『銀の匙』など5作品。
イチオシしている『甘々と稲妻』が入ってたのが嬉しかったです。
フードラブマンガ
『逃げるは恥だが役に立つ』など5作品。『喰う寝るふたり住むふたり』など、同棲漫画が多め。
お役立ちマンガ
『銀のスプーン』『おとりよせ王子飯田好美』など、レシピや店舗情報がついている5作品。
レシピ付漫画は「読んだ後に再現できる?レシピ付料理漫画」、お取り寄せ漫画は「おとりよせグルメ漫画一覧」でまとめています。
感想
思った以上に内容が濃くて読み応えがあり、面白かったです。
バラエティに富む料理・グルメマンガの中から個性的な作品を組み込みつつ、まとめるのは大変だったと思います。
そういった事情もあってか、今回の記事はフードマンガといいつつ、「食べもの」そのものより、「食卓」や「食べるという行為そのもの」に注目して紹介する作品を選んでいる感じがしました。
女性誌ということもあり、100作品にはBL作品がいくつか含まれています。
よしながふみさん、オノナツメさん、えすとえむさん、(+ヤマシタトモコさん)はBL作品も一般向け作品も描いてるけど、食に関するマンガも色々描いているから当然といえば当然…。
えすとえむさんは食と性欲と絡めた感じで艶っぽい表現が多い気がします。
ヤマシタトモコさんの作品は好きだけど食描写は薄いと思う。
気になったのは、食の描写が薄いのに2作紹介されている人が何人かいること。
先のヤマシタトモコさんと、二ノ宮知子さん。
自分も好きな作家さんだけど、「フードマンガ」特集で2作品も入れるのか…と思ってしまって。
食に関するマンガは作品数が多い分、記事を書く人の趣味や考え方(個性)が出るのかも知れません。
それが意外に感じました。
本好き、食べることが好きな私には「食の本大特集」自体がとてもおもしろくて。
「パンをテーマにした絵本」とか、ブックカフェとか、女性作家と食とか、レシピ本とかデザインとか。
様々な切り口で多種多様な本が紹介されていて、読み応えがありました。
久しぶりに雑誌を購入しましたが、買ってよかったです。
雑誌「SWITCH」で”あなたのフードスタイルを変える100冊”という特集。
こちらも橋本愛ちゃんが表紙。8月20日発売。837円。
マンガ『リトル・フォレスト』と『鬱ごはん』の記事があるようですが…。ううーん。どうしよう。
映画版『リトル・フォレスト』が8月30日公開だから、雑誌での特集が増えているのかな?
読みごたえがあったし、読みたい料理本やマンガが増えたのは嬉しいけど、時間の確保が課題だな…。